手をつないで
三十路男!12歳年下の娘との恋愛体験談
「この前の事は、本当にごめん。お酒を飲む過ぎて失礼な事を言ってしまって。」
「私の方こそ、色々と勘違いしてしまったみたいでごめんなさい。実はリカに色々聞いちゃったんです。…」
私があの日、飲み過ぎて記憶を無くしてしまった事。
全てはそれが発端でした。
それから30分、私は謝って謝って謝り倒しました。
「もう謝らないでくださいw私もまた会えて嬉しかったんですw記憶なかったのか〜よかった〜ってw」
もうね!天使か!
なんでこんなゴミ人間にここまで優しくできるのか。
とにかく、許してもらえたようなので、ほっと胸をなで下ろす。
すると気になるのは「由比ちゃんは私の事をどう思っているのか」。
前回の記憶喪失デートの様子を聞く限りでは、なんだか私に気があるようにも思えて来るから恐ろしいもの。
何か強烈な勘違いをしてはいないだろうか?三十路過ぎで本気でウンコを漏らしたりしている私だ。
疑いすぎるぐらいに疑っても間違いはありますまい。
そんな風に迷いながら、新宿御苑内を悶々と歩いていると、手に温かな感触が。
何?おでん?
いや!おでんじゃない!おでんの訳がない!
公園でデート中に、手の中に突然暖かいおでんが忍び込む事なんてありえない!
こ…これは…
そう!気付くと、彼女の手が私の手に!
おいおい!本当か!
彼女は19才!しかもEカップ!美女!
私は31才!しかもBカップ!醜男!
そんな二人が手をつなぐなんて、リハビリセンターの歩行器か、コンビニのお釣りの受け渡しだけだ!
当然怪我もしていないし、買い物もしていない!
これは!
キタ━━━ヽ(゚∀゚)ノ━( ゚∀)ノ━( ゚)ノ━ヽ( )ノ━ヽ(゚ )━ヽ(∀゚ )ノ━ヽ(゚∀゚)ノ ━━━!!
彼女はじっと私の眼を見ている。
夕暮れがはじまっている新宿御苑は人もまばらで、遠くから都心の騒音が耳鳴りのように聞こえる。
次の瞬間、彼女の眼に写った赤い空が、まるで石を投げ込んだ池に写っている様に潤んだ。
そして、由比ちゃんはこう言ったんだ。
「付き合ってください」
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