夜を思う
冬の寒さが去り、空気が独特のやわらかさを取り戻す。
そんな日の東京の夜空は、星がにじみ、決して美しいとはいえない。
そんな夜空を見上げながら私は「夜を思って」いた。
そんなセンチメンタルな気分にゆるゆると浸っている理由は、もしかしたら昨日会った女が、ほとほと、重ね重ね、ゆきゆきて、ブスだったからかもしれない。
そして、その女のあまりのテクニックに「一晩5回」してしまったり、気絶並の「壮絶なオーガニズム」を迎えたりという邪教のサバト並の一夜が明け、私は1人「夜を思って」いるのである。
世界は悲しみに満ちている。とりわけブスは悲しい。
ブスがセックス上手になっていく過程を想像するのはもっと悲しい。
そしてあのセックスが忘れられなくて再度メールをしている自分は悲しい。
あげくの果てに断られてヘコミまくっている私は悲しいを通りこして憐れだ。
そして私は1人「夜を思う」。
夜は優しく「オマエかなりブサイクだからブスに振られたね」と教えてくれる。
濁った東京の星の下、私は1人「夜を思う」のである。
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